ブラウン運動の観察 |
ブラウン運動をリアルタイムで生徒に見せる方法を紹介する。顕微鏡投影装置さえあれば,ブラウン運動は容易に見せることができる。リアルタイムで生徒にみせると,煙が粒子でできていること,生き物のように運動していることなどを強く生徒に印象づけられる。
(1)器具・試薬蚊取り線香 | |
観察用アクリル箱 |
(2)ブラウン運動観察用アクリル箱の作り方暗い中で強い光りを横から受けて,強く輝かせるように箱をつくる。@W65×H15×D30mmのアクリル板厚さ3mmで箱をつくる。 |
(1)観察の準備
1)顕微鏡,顕微鏡投影装置,ブラウン運動アクリル箱,レーザー光源をセットする。
2)レーザー光の光軸を合わせるために,顕微鏡の倍率は一番小さいものにしておく。
(2)レーザー光を当てる
1)レーザー光を当てて,アクリルの窓や箱の底面の紙しか見えないことを見せる。
(3)煙の採取
においをいやがるひともいるが,煙の量とコストを考えると蚊取り線香が一番よい。
1)蚊取り線香に火をつけ,ディスポーザブル注射器で煙を採取する。煙をゆっくりと採取すると,密度の高い煙が採取できる。
煙を導入する
のぞき窓のようす(4)煙を導入する
1)アクリルの箱の穴に注射器を差し込み,煙を少し導入する。
煙の全量をいれてはいけない。
2)のぞき窓から見ると,チンダル現象が観察できる。
(5)ブラウン運動の観察 1)顕微鏡の倍率を最低倍率にし,レーザー光源を動かして,光軸を調整する。
2)光軸が調整できたら,ピントを調整してブラウン運動を観察する。
3)煙が少なくなると,観察しにくくなる。観察しにくいときは,煙を注射器から補充する。
・ 光軸の調整が難しい。
・ アクリルの箱を作るのが面倒なら板目紙でもできるが,箱の中に気流ができ,ブラウン運動がわかりにくくなる。
・ 牛乳の粒子はコロイドサイズでないことがあるので要注意。
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