生徒専用試験管 |
学校5日制,総合学習の時間,教科情報の導入などで,化学の授業時数の確保が難しくなっている。しかし,このような状況下でも実験は大切である。短時間で効率よく実験をしたい。そのための実験室の整備方法を,ここでは紹介する。
生徒に共用の試験管を使用させると,責任の所在が曖昧になり,洗浄が不完全になり異なる実験結果になったり,破損が多くなったりする。
そこで,今回は生徒専用試験管を紹介する。
(1)器具・試薬器具:各クラス各班ごとに準備 |
説
(1)自分専用試験管
1)各クラス,各班ごとに試験管を12本(目盛り付き2本,目盛りなし10本)貸し与えて,責任をもって管理させるようにしている。
試験管専用の棚を用意し,所定の場所に収納させる。
2)自分たち専用の試験管となるので,実験後の試験管洗浄をしっかりとやるようになる。破損の状況も管理しやすくなる。
3)用意する試験管の本数は多くなる。
筆者の学校の場合
12本×12班×14講座=1728本(約10万円)必要)
初年度に予算がかかるが,責任を持たせて管理しているせいか破損が少なく,次年度以降は予算をあまり使わなくて済む。
4)φ16.5×165mmのホウケイ酸ガラス製を使用している。
このサイズは突沸が比較的起こりにくく,熱の変動にも強い。
5)気体誘導管は,この試験簡管にちょうど合うように1号のゴム栓がつけてあり,鋭角,直角,鈍角,ゴム管付きの4種類が用意してある。 12本ずつで1セットにし,レターケースにしまうと収納しやすい。
1)塚越博,化学教育,41,508(1993). |